コラム

2025/01/25 コラム

不倫の期間・回数による慰謝料増額・減額事例

不倫期間や回数が慰謝料にどのように影響するのかを徹底解説

はじめに

不倫問題で慰謝料を請求する際、「不倫がどのくらいの期間続いたのか」「不倫行為が何回あったのか」という点は、慰謝料の金額を左右する重要な要因です。裁判所は、不倫期間や行為の頻度を考慮して、被害者が受けた精神的苦痛の程度を評価し、慰謝料を増額・減額する場合があります。

本稿では、不倫の期間や回数がどのように慰謝料額に影響するのか、実務上の具体例を交えながら解説します。不倫期間が短い場合や、1回限りの行為であっても慰謝料請求が認められる可能性がある一方で、長期間にわたる不倫や頻繁な行為が慰謝料の大幅な増額につながることもあります。

本記事は、弁護士法人長瀬総合法律事務所が作成しています。不倫問題で慰謝料の金額や請求方針についてお悩みの方は、ぜひご相談ください。

Q&A

不倫の期間が長いと慰謝料は必ず増額されますか?

不倫期間が長いほど、配偶者が受ける精神的苦痛は深刻だと評価されることが多く、慰謝料の増額要因となりやすいです。ただし、期間だけでなく、不倫が被害者の生活や夫婦関係に与えた影響も総合的に考慮されます。

1回の不倫でも慰謝料を請求できますか?

1回限りの不倫でも、被害者が精神的苦痛を受けたと立証できれば、慰謝料請求は可能です。ただし、慰謝料の金額は比較的低額になることが多いです。

不倫行為が頻繁だった場合、慰謝料はどうなりますか?

不倫行為が頻繁に繰り返されていた場合、「悪質性が高い」と判断されるため、慰謝料の増額要因となります。特に、被害者が配偶者の行動に気づかず、長期間騙されていた場合などは、精神的苦痛が大きいと評価されやすいです。

不倫期間が短い場合でも慰謝料を請求できますか?

不倫期間が短くても、証拠が明確で精神的苦痛が認められる場合、慰謝料請求は可能です。ただし、不倫が短期間かつ軽微な行為だと評価される場合、金額が減額されることがあります。

解説

ここからは、不倫の期間や回数が慰謝料に与える影響を、具体例を交えながら解説します。

1. 不倫の期間と慰謝料の関係

  • 長期間にわたる不倫
    配偶者への精神的苦痛が深刻と評価されやすく、慰謝料が増額される傾向があります。
    たとえば、5年以上の長期間にわたる不倫では、「夫婦関係が継続している間に長く裏切られていた」とされ、高額な慰謝料が認められるケースもあります。
  • 短期間の不倫
    数週間や数か月間の不倫では、「精神的苦痛が軽度」と評価されることが多く、慰謝料が減額される傾向にあります。

2. 不倫行為の回数と慰謝料の関係

  • 1回限りの不倫
    一度限りの行為であっても、「貞操義務の重大な違反」として慰謝料請求は可能です。ただし、一度だけの過ちとして情状酌量される場合もあり、金額は控えめになる傾向があります。
  • 頻繁な不倫行為
    不倫行為が頻繁である場合、「被害者の精神的苦痛が長期間かつ継続的に増大した」として慰謝料が増額されます。
    例えば、週に何度も密会していた場合や、旅行などで長期間一緒に過ごしていた場合は、高額な慰謝料が認められることがあります。

3. 増額・減額に影響するその他の要素

  • 不倫が発覚した経緯
    探偵報告書やラブホテルの領収書など、確たる証拠がある場合は、精神的苦痛が具体的に裏付けられやすくなり、慰謝料の増額要因となります。
    一方で、証拠が曖昧な場合や、肉体関係があったかどうかの判断が難しい場合は、慰謝料が減額される可能性があります。
  • 被害者の感情と行動
    不倫の被害者が精神的に大きなショックを受け、仕事を休むことになったり、通院が必要になったりする場合は、苦痛が重いと評価されやすく、慰謝料が増額されることがあります。
    逆に、被害者が不倫発覚後に相手と話し合い、一定程度理解や許容を示した場合は、金額が抑えられる可能性もあります。

弁護士に相談するメリット

  1. 増額・減額の根拠を明確に主張できる
    慰謝料の請求額や減額を防ぐためには、不倫の期間や回数に関する客観的な証拠が必要です。弁護士は、これらの証拠を整理し、裁判所に対して説得力のある主張を行います。
  2. 適切な相場感を把握できる
    不倫問題に精通した弁護士は、過去の判例や類似事例の経験をもとに、具体的な慰謝料の相場を提示し、適切な請求金額を設定することができます。
  3. 精神的負担の軽減
    不倫問題は感情的な対立が激化しやすい分野です。弁護士が代理人として交渉を行うことで、被害者の精神的負担を軽減しながらスムーズな解決を目指します。

まとめ

  • 不倫期間や回数が慰謝料額に大きく影響する
    長期間かつ頻繁な不倫は、精神的苦痛が深刻と評価され、慰謝料の増額要因となる。
  • 短期間・1回限りでも慰謝料請求は可能
    ただし、精神的苦痛の程度が軽度とされる場合、金額は控えめになることが多い。
  • 証拠が重要
    ラブホテルの出入り記録やメッセージのやりとりなど、具体的な証拠が慰謝料額を左右する。
  • 弁護士のサポートでより有利な解決を
    慰謝料請求に必要な証拠の収集や、交渉・裁判の進め方を具体的にアドバイスしてもらえる。

不倫問題で慰謝料請求を検討している方は、専門家のサポートを受けることで、適切な金額の請求やスムーズな解決が期待できます。弁護士法人長瀬総合法律事務所では、あなたのケースに合わせた最善のアドバイスをご提供します。お気軽にご相談ください。

 


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