2025/09/02 コラム
不倫相手側の主張「騙された」「既婚と知らなかった」|主張が慰謝料請求に与える影響と対策
はじめに
不倫問題において、不倫相手が「既婚者だとは知らなかった」「騙されていた」と主張するケースがあります。このような主張が認められる場合、不倫相手に対する慰謝料請求が制限されたり、減額されることがあります。これにより、慰謝料請求を行う側が不利になる場合もあるため、適切な対応が求められます。
本稿では、不倫相手が「騙された」「既婚と知らなかった」と主張した場合の法的影響や、適切な対応策について詳しく解説します。不倫問題で慰謝料請求を検討している方や、不倫相手側からの主張に対処したい方に向けて、実務的なアドバイスを提供します。
不倫問題や慰謝料請求に関するご相談は、ぜひ当事務所へご連絡ください。
Q&A
Q1:「既婚と知らなかった」という主張は慰謝料請求に影響しますか?
はい、影響します。不倫相手が既婚の事実を知らなかった場合、故意・過失がないと判断され、慰謝料請求が認められない可能性があります。
Q2:「騙されていた」と主張された場合、どう対応すればいいですか?
- 既婚の事実を知っていた証拠を集める
不倫相手が既婚であることを知っていたことを示すLINEやメールのやり取りを収集します。 - 第三者からの証言を得る
不倫関係を知る第三者の証言を集めます。
Q3:不倫相手が既婚者であることを知らなかったとする理由にはどのようなものがありますか?
- 既婚者が独身であると偽った場合
指輪を外していた、嘘をついていたなど。 - 配偶者が事実を隠していた場合
自宅に招かない、職場以外で会うなど、状況的に分かりにくい場合。
Q4:不倫相手が知らなかった場合でも慰謝料請求が認められることはありますか?
不倫相手が注意を払えば既婚の事実を知り得たと判断される場合、慰謝料請求が認められることがあります。
解説
ここからは、不倫相手が「騙された」「既婚と知らなかった」と主張した場合の具体的な対応策や注意点について解説します。
不倫相手の主張が認められる条件
故意・過失の有無
不倫相手が既婚者であることを知っていた(故意)または知るべき状況にあった(過失)がない場合、慰謝料請求が認められない可能性があります。
主張が認められるケース
- 既婚の事実を偽った場合
配偶者が独身と偽り、相手に錯誤を生じさせた場合。 - 社会的常識から判断が難しい場合
会う場所がホテルや出張先など、家庭環境が一切分からない場合。
慰謝料請求を進めるための対応策
証拠の収集
- LINEやメールの履歴
不倫相手が既婚であることを知っている内容のメッセージ。 - 写真や動画
家庭環境が分かる状況での密会を示す証拠。 - 第三者の証言
配偶者や不倫相手の行動を目撃した第三者の証言。
内容証明郵便での請求
慰謝料請求の詳細を明記し、相手に請求内容を通知します。
示談交渉
不倫相手との示談交渉を通じて、慰謝料の支払い条件を調整します。
調停や裁判の活用
示談が成立しない場合、家庭裁判所での調停や地方裁判所での訴訟を通じて解決を図ります。
実務上の注意点
- 証拠を確実に保全
主張を裏付けるための証拠を収集し、適切に保全します。 - 感情的にならない
慰謝料請求では冷静な対応が求められます。感情的にならず、法的手続きに専念します。 - 弁護士の活用
弁護士に相談することで、主張に対する反論を的確に行い、交渉や裁判を有利に進めることが可能です。
弁護士に相談するメリット
- 主張に対する反論の構築
弁護士が「騙された」「既婚と知らなかった」という主張への反論を法的根拠に基づき整理します。 - 証拠収集と整理のサポート
既婚の事実を示す証拠を収集し、法的に有効な形で整理します。 - 冷静な交渉と法的手続きの代行
弁護士が交渉や調停、裁判を代理で進め、依頼者の負担を軽減します。 - 法的リスクの回避
不当な主張を排除し、適切な慰謝料請求を進めます。
まとめ
- 不倫相手が「騙された」「既婚と知らなかった」と主張する場合、慰謝料請求が制限される可能性がある
故意・過失がないと判断される場合、請求が認められないことがあります。 - 証拠を収集し、主張に対する反論を構築する
LINE履歴や写真、第三者の証言を基に対応を進めます。 - 冷静に交渉や法的手続きを進める
感情的にならず、弁護士の助言を受けながら進めます。 - 弁護士のサポートで効率的に解決を図る
主張への反論から交渉、裁判対応まで一貫して支援を受けられます。
不倫相手からの「騙された」「既婚と知らなかった」という主張に対応する必要がある方は、ぜひ弁護士法人長瀬総合法律事務所にご相談ください。
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