コラム

2025/03/12 コラム

不倫相手が未成年の場合のトラブル(刑事責任や親の責任)|未成年が絡む不倫問題の特殊なリスクと対応方法

はじめに

不倫相手が未成年である場合、慰謝料請求に加えて、刑事責任や親の責任が問題になることがあります。未成年との不倫は、相手の意思だけではなく、その家庭や親権者への影響も考慮されるため、法的に複雑な対応を求められるケースが少なくありません。

本稿では、不倫相手が未成年である場合の特有のリスクや対応方法について解説します。刑事責任の可能性、未成年者の親の責任範囲、さらに慰謝料請求の実務的なポイントを取り上げます。

不倫問題で未成年者が関わる場合には、専門的なアドバイスが重要です。ぜひご相談ください。

Q&A

Q1:不倫相手が未成年の場合、刑事責任は問われますか?

未成年との性的関係は、刑法や青少年保護条例に違反する可能性があります。年齢や状況によっては、刑事責任を問われる場合があります。

Q2:未成年者の親に慰謝料請求できますか?

未成年者が不倫行為を行った場合でも、その親に直接慰謝料を請求することは通常できません。ただし、親が不倫を黙認していたり、家庭環境に重大な問題がある場合は、責任の一端を追及できる可能性があります。

Q3:未成年者との不倫での慰謝料相場はどのくらいですか?

一般的な不倫慰謝料の相場に加えて、未成年者が絡むことで悪質性が高いと判断されれば、慰謝料が増額される可能性があります。

Q4:未成年者の同意があれば法的責任は免れるのですか?

未成年者の同意があっても、法律上の問題がなくなるわけではありません。特に未成年者に対する性的関係は厳しく規制されています。

解説

ここからは、不倫相手が未成年である場合のリスクと対応方法について詳しく解説します。

刑事責任のリスク

  • 刑法違反
    未成年者との性的関係は、刑法上「淫行」として処罰対象となる可能性があります。特に、相手が13歳未満の場合は同意の有無を問わず重い刑事罰が科されます。
  • 青少年保護条例違反
    都道府県ごとに制定されている青少年保護条例では、18歳未満の青少年に対する性的行為が禁止されています。この場合も、未成年者の同意があったとしても違法とみなされます。
  • 親からの刑事告訴の可能性
    未成年者の親が刑事告訴を行った場合、捜査機関による取り調べや起訴のリスクが生じます。

慰謝料請求における注意点

  • 未成年者本人への請求
    未成年者が不倫行為を行った場合でも、経済的な支払い能力がないため、実際に慰謝料を回収することは難しい場合が多いです。
  • 親への責任追及
    親に直接慰謝料を請求することは原則としてできませんが、未成年者の行為が親の監督義務違反に該当する例外的な場合には、責任を問える可能性があります。
  • 証拠の確保
    未成年者との不倫を立証するための証拠(LINEの履歴、写真、メッセージなど)を確保することが重要です。ただし、証拠の取得方法が違法であれば逆に訴えられるリスクがあるため注意が必要です。

実務上の注意点

  • 刑事責任が絡む場合の対応
    捜査機関から呼び出しを受けた場合、速やかに弁護士に相談し、対応方法を決めましょう。証言や証拠の提出については慎重に対応し、法的なサポートを受けることが重要です。
  • 未成年者の親との交渉
    未成年者の親が感情的になりやすいケースが多いため、交渉を弁護士に依頼することで冷静かつ適切な対応を図ることができます。
  • 社会的リスクの管理
    未成年者との不倫問題が公になることで、社会的信用を失うリスクも考慮しながら対応を進める必要があります。

弁護士に相談するメリット

  1. 刑事責任への適切な対応
    弁護士は、刑事事件として扱われる可能性がある場合でも、法的に適切なサポートを提供し、リスクを最小限に抑える手続きを進めます。
  2. 慰謝料請求の実現可能性を判断
    未成年者本人やその親に対する慰謝料請求の実現可能性を検討し、適切な戦略を立案します。
  3. 冷静な交渉の実現
    感情的な対立を避け、未成年者の親や不倫相手との交渉を冷静かつ法的に進めることができます。
  4. 証拠収集のサポート
    違法性のない範囲で証拠を収集し、不倫行為を適切に立証するためのアドバイスを提供します。

まとめ

  • 未成年者との不倫は刑事責任が問われる可能性がある
    青少年保護条例や刑法に違反する場合、重い刑罰を受けるリスクがある。
  • 慰謝料請求は現実的な対応が求められる
    未成年者本人への請求は難しく、親の監督責任を追及する可能性を検討する必要がある。
  • 証拠を確保し、冷静に対応する
    証拠の収集や交渉は慎重に行い、感情的な対立を避けることが重要。
  • 弁護士のサポートで安全に進める
    刑事責任や慰謝料請求のリスクを最小限に抑えつつ、適切な解決を目指す。

未成年者が絡む不倫問題は、法的・感情的に非常にデリケートなテーマです。問題が複雑化する前に、ぜひ弁護士法人長瀬総合法律事務所にご相談ください。


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