コラム

2025/03/23 コラム

不貞行為をやめさせるための「接触禁止条項」を示談書に盛り込む方法|再発防止に向けた示談書の作成ポイント

はじめに

不倫問題で慰謝料請求を進める際、今後のトラブルを防止するために「接触禁止条項」を示談書に盛り込むことは非常に有効です。この条項により、不倫相手と配偶者が再び接触することを防ぎ、精神的な安定を取り戻す一助となります。ただし、法的に適切な形で条項を作成しなければ、効力が弱まったり、無効となるリスクもあります。

本稿では、「接触禁止条項」を示談書に盛り込む方法や具体例、作成時の注意点を詳しく解説します。不倫問題の解決と再発防止を目指す方にとって、有益な情報を提供します。

不倫問題に関するご相談は、ぜひ当事務所へご連絡ください。

Q&A

Q1:接触禁止条項とは何ですか?

接触禁止条項とは、示談書や和解契約書に「不倫相手と配偶者が今後接触しないこと」を明記する条項です。この条項を違反した場合、罰則や追加の慰謝料を請求する内容も含めることが一般的です。

Q2:接触禁止条項を入れるメリットは何ですか?

  • 再発防止が期待できる
    条項により、心理的なプレッシャーを与え、再び不倫行為が行われるリスクを減らします。
  • 法的効力がある
    示談書が正式な契約書として成立すれば、条項に違反した際の法的措置が可能です。

Q3:接触禁止条項に法的効力はありますか?

はい、示談書に接触禁止条項を盛り込み、双方が署名・押印すれば法的効力を持ちます。ただし、条項の内容が合理的である必要があります。

Q4:接触禁止条項違反時のペナルティはどのように設定すべきですか?

ペナルティとして、一定額の違約金や追加の慰謝料を設定することが一般的です。具体的な金額や条件を明記することで、実効性を高めます。

解説

ここからは、「接触禁止条項」を示談書に盛り込む際の具体的な方法や注意点を解説します。

接触禁止条項の盛り込み方

示談書の基本構成

示談書には、以下の要素を含めることが一般的です。

    • 慰謝料の金額と支払い条件
    • 不倫行為の事実と責任を認める内容
    • 接触禁止条項

接触禁止条項の具体例

接触禁止条項には、以下のような文言を記載します。

    • 被告(不倫相手)は、原告の配偶者(〇〇)に対して、今後いかなる形でも接触しないことを約束する。
    • これには、直接的な接触だけでなく、電話、メール、SNSを通じた連絡も含まれる。
    • 条項の範囲は具体的かつ明確にすることが重要です。

違反時のペナルティ設定

違反時に発生する追加慰謝料や違約金を設定します。

    • 被告が本条項に違反した場合、違約金として金〇〇万円を原告に支払うものとする。
    • 金額は、現実的で合理的な範囲に設定する必要があります。

接触禁止条項の実効性を高めるポイント

  • 合理的な範囲の設定
    接触禁止の対象や期間を過度に広げると、相手が不当に制限されると主張する可能性があります。
    例えば、「仕事上の必要な接触を除く」など、例外を明記しておくことも有効です。
  • 記載内容の明確化
    条項の内容が曖昧だと、解釈の違いによるトラブルが発生する可能性があります。禁止される行為を具体的に列挙することが重要です。
  • 双方の合意を明確に
    示談書に署名・押印を求め、双方が内容に合意した証拠を確実に残します。

実務上の注意点

  • 違約金の金額設定
    違約金が過剰に高額だと、裁判所で無効とされる可能性があります。適正な金額(50万円~100万円程度)を設定しましょう。
  • 相手の同意を得るための交渉
    接触禁止条項を盛り込む際、相手が納得する条件を提示することで合意を得やすくなります。弁護士を通じた交渉が有効です。
  • 法的リスクを回避
    条項内容が過剰に制約的である場合、不当な制約とみなされるリスクがあります。法的に適切な範囲で設定することが重要です。

弁護士に相談するメリット

  1. 適切な示談書の作成
    弁護士が、法的に有効かつ合理的な接触禁止条項を含む示談書を作成します。
  2. 交渉のサポート
    相手との交渉を弁護士が代行することで、冷静かつ効率的な話し合いが進められます。
  3. 違反時の対応がスムーズ
    接触禁止条項違反が発生した場合、弁護士が迅速に追加慰謝料請求や法的措置を進めます。
  4. リスク回避
    法的リスクやトラブルを防ぎながら、適切な解決策を提示します。

まとめ

  • 接触禁止条項は不倫再発防止に効果的
    示談書に明記し、違反時のペナルティを設定することで実効性を高められる。
  • 合理的で明確な内容を記載する
    禁止行為や例外を具体的に列挙し、双方の合意を確実にする。
  • 違約金の金額設定は現実的に
    過剰な金額設定は無効とされるリスクがあるため、適正な範囲内で設定する。
  • 弁護士のサポートで安心して進める
    示談書作成や交渉、違反時の対応まで、専門家の助言を受けることでスムーズに進められる。

接触禁止条項を含む示談書を作成することで、不倫問題の再発防止と適切な解決が期待できます。ぜひ弁護士法人長瀬総合法律事務所にご相談ください。


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