2025/04/15 コラム
夫婦関係を継続する選択をした場合の示談条件|再構築を目指す夫婦が取り決めるべき示談内容
はじめに
不倫問題が発覚した後、離婚を選択せず、夫婦関係を継続することを決断するケースもあります。この場合、不倫問題の再発防止や信頼回復のために、示談条件を明確に取り決めておくことが重要です。示談条件には、不倫相手への接触禁止や再発時の慰謝料、家庭内の役割分担などが含まれることがあります。
本稿では、夫婦関係を継続する場合に必要な示談条件や、その作成時のポイント、具体的な注意点について解説します。不倫問題の解決を目指しながら夫婦関係を再構築したい方に向けて、実務的なアドバイスを提供します。
不倫問題や示談条件の設定に関するご相談は、ぜひ当事務所へご連絡ください。
Q&A
Q1:夫婦関係を継続する場合、示談条件を設定する必要はありますか?
はい、必要です。示談条件を明確に設定し、文書として残すことで、問題再発時の対応を確認できます。
Q2:示談条件にはどのような内容を含めるべきですか?
- 再発防止条項(不倫相手への接触禁止など)
- 金銭的補償(慰謝料や再発時の違約金)
- 生活態度の改善(家庭内での役割分担や行動の透明性)
Q3:示談条件は法的に有効ですか?
夫婦間で合意した示談条件は、証拠としての価値を有します。公正証書として作成することで、訴訟等を経ずに法的拘束力を有することも可能となります。
Q4:示談条件違反があった場合、どう対応すればよいですか?
示談書に違反時のペナルティ(慰謝料や追加支払い)を設定しておくことで、法的に対応できます。また、公正証書の場合は強制執行が可能です。
解説
ここからは、夫婦関係を継続する場合に設定すべき示談条件の具体的な内容や作成時のポイントについて解説します。
示談条件の基本内容
- 再発防止条項
不倫相手への接触禁止や再発時の慰謝料を明記します。- 例)被告(配偶者)は、不倫相手(〇〇)と今後一切の接触を行わないことを誓約する。万が一接触が判明した場合、違約金として金〇〇万円を支払う。
- 金銭的補償
配偶者から被害者への慰謝料や、再発時の違約金を設定します。- 例)被告は、原告に対し、精神的苦痛に対する慰謝料として金〇〇万円を支払う。
- 接触禁止の範囲
不倫相手への直接的な接触だけでなく、SNSやメール、電話などの間接的な接触も禁止事項に含めます。
示談書作成の手順
- 合意内容の整理
夫婦間で合意した内容を具体的に整理し、文書化します。 - 公正証書として作成
示談書を公正証書にすることで、法的効力を強化し、違反時の強制執行を可能にします。 - 署名・押印
示談書には、夫婦双方の署名と押印が必要です。署名がない場合、法的効力が弱まる可能性があります。
実務上の注意点
- 合理的な条件の設定
示談条件が過度に制限的である場合、後々問題となる可能性があります。合理的な範囲で設定しましょう。 - 感情的な対立を避ける
示談条件の交渉は感情的になりやすいため、冷静に話し合いを進めることが重要です。弁護士を介入させることで、スムーズな合意形成が期待できます。 - 違反時の対応策を明確に
示談条件違反時のペナルティや対応策を具体的に記載しておくことで、後々のトラブルを防げます。 - 将来の生活設計を考慮
条項が日常生活に与える影響を考慮し、夫婦間の信頼回復につながる内容を盛り込みます。
弁護士に相談するメリット
- 示談条件の作成サポート
弁護士が示談条件を作成します。 - 公正証書化のサポート
示談書を公正証書として作成することで、強制執行可能な法的効力を持たせます。 - 交渉の負担軽減
弁護士が夫婦間の交渉を代行し、感情的な対立を抑えます。 - 違反時の迅速な対応
示談条件違反が発生した場合、法的措置を取るサポートを提供します。
まとめ
- 示談条件は夫婦関係を再構築する重要なステップ
再発防止条項、金銭的補償、生活態度の改善を含めた具体的な条件を設定します。 - 条件の合理性と法的効力を確保
条項を合理的かつ明確に設定し、公正証書化することで法的効力を強化します。 - 感情的対立を避け、冷静に合意を図る
弁護士を介入させることで、スムーズな合意形成とトラブル回避が可能です。 - 弁護士のサポートで安心して進める
示談書作成から交渉、違反時の対応まで、トータルでサポートを受けることで安心して進められます。
夫婦関係を継続しながら不倫問題の解決を目指したい方は、ぜひ弁護士法人長瀬総合法律事務所にご相談ください。
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